2008年7月12日土曜日

自立は孤立の代名詞

孤立は自立の代名詞の方が適当かもしれません.

最近気に入ったメールマガジンの記事です.
http://www.softbrain.co.jp/mailmaga/list.html
こちらから.


1.論長論短 No.52

「自立」は「孤立」の代名詞
宋 文洲

経営者の平均年齢の高さにおいて、日本は世界でも群を抜いています。私は経
営の戦略・戦術よりも平均年齢を引き下げることで自然に解決できる問題が多
いと考えてきました。

しかし、四、五十代の若い経営者の中に本当に良い人材が多いかというと、そ
うではないというのが現実です。「総理大臣も若返りできたのになぜ経済界で
はできないのか」と問いかけてきた私ですが、安倍さんの辞任劇をみて心が揺
れました。

「年齢で人材を差別すべきではない」。これが経営者の若年化を期待する唯一
の理由でした。年を重ねただけで組織の中で偉そうにして、有能な若い人材の
起用を阻害すべきではありません。

しかし、能力とは経験や知恵などの加齢によってもたらされる部分が含まれて
いるものです。もっと若いうちに先輩と同様な経験と苦難を積んでいれば別で
すが、親や先輩の保護を受けながら毛並みの良さと言葉の威勢でだけでリーダ
ーに選ばれると本末転倒です。

やっぱり、日本には苦難を経験する若者の数が少ないのです。この苦難とは決
して先輩たちが経験した戦争や貧乏とは限りません。平和で豊かな社会でも精
神的に自立しようとすれば精神的苦難は避けて通れません。

小沢さんも福田さんも「自立」をキーワードにしています。私の古い読者なら
ばご存知だと思いますが、私も著書やコラムや講演会でずっと拘ってきたキー
ワードです。

言うのは簡単ですが、精神的自立はある意味において「孤立」を意味する場合
が多いのです。常に現実を直視し、他人の意見に耳を傾けながらも、自分で判
断し、自分で失敗の苦瓜をかみ締めなくてはなりません。それに耐えられない
ならば自立したとはいえません。

リーダーがどんな判断をしても必ず反対勢力が存在するし、どんな施策をとっ
ても必ず失点がついて回ります。リーダーには勝利もなければ失敗もありませ
ん。あるのは一喜一憂を抑えての前進のみです。

今の日本社会には早いうちに若者の精神的自立を鍛える機会が少ないのです。
誰のせいでもありません。社会全体が知らないうちに甘い体質になってしまい
ました。

小沢さんも福田さんも「自立」をキーワードにするのは、単なる偶然や真似で
はなく、それが日本の皆さんがかみ締めるべきキーワードだと思うのです。

経営を引退して個人として好きな生き方をしている私に多くの日本の知人から
真剣に、「もっと社会に貢献できるはず」とか、「日中の架け橋になってくだ
さい」とか言われます。

実はこんなことは中国の知人からは一度も言われたことがないのです。共産党
の宣伝機関は別として政治家でもない一般人にこんなことを言われてとても不
思議な気分です。偽善さえ感じます。

テレビや新聞からの受け売りの国家天下論を好む人が多いのです。そんなママ
ゴトをする前に個人のことを真剣に考えてほしいものです。日本が困っている
のは正に日本という国家に依存する個人が多すぎるところです。

日本に依存しない日本人こそ日本に貢献できるのです。私は高邁なことを言わ
ずに静かな信念を持ち、小さな行動を続ける人々を尊敬しています。

2007年11月24日

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